なぜ静岡県では4月にシロアリ被害が増えるのか

この記事を書いた専門家

(株)あおき消毒 代表取締役
(社)日本有害生物対策協会 理事
業界に入って35年の経験と最新知識を融合させた施工に自信があります。
官公庁のお仕事もさせて戴いております。

所有している国家資格・資格
・毒物劇物取扱責任者:09般第23号
・危険物取扱丙種:5627-0293号
・防除作業監督者:防再第16493号
・狩猟免許(わな猟):02第32383
・ペストコントロール技術者1級:361001号
・ねずみ衛生害虫駆除技術認定:552012
・しろあり防除施工士:第8326号
・危険物取扱丙種:5627-0293号

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静岡県は温暖な太平洋側気候に恵まれ、年間を通じて温度・湿度ともに高めで推移します。この環境はシロアリにとって非常に住みやすく、全国的に見ても被害件数が多い地域のひとつです。

4月になると日中の気温が15℃を超える日が増え、地中で越冬していたシロアリのコロニーが一斉に活動を再開します。特に注目すべき現象が「羽アリの分飛(ぶんぴ)」です。4月下旬から5月にかけて、成熟したコロニーから新女王・新王アリが羽を持った状態で飛び出し、新たな巣を作ろうと家の内外を飛び回ります。この時期に羽アリを室内で見かけた場合、すでに床下や壁内にシロアリのコロニーが形成されている可能性が高いといえます。

静岡市・浜松市・沼津市・三島市・富士市・伊豆市など、県内各地で毎年4月以降に相談件数が急増する傾向があります。早期発見・早期対処が建物へのダメージを最小限に抑えるカギです。


シロアリの種類と静岡県での主な被害種

静岡県住宅被害の大部分はヤマトシロアリとイエシロアリ

日本に生息するシロアリは20種以上ですが、住宅被害の大部分は以下の2種が占めています。

ヤマトシロアリ

静岡県内で最も多く確認される種です。湿った木材を好み、床下・浴室周り・玄関土台など水分の多い箇所に巣を作ります。4月下旬から5月上旬にかけて羽アリが発生し、その多くは黒褐色をしています。コロニー規模は比較的小さいものの、気づかないうちに木材内部をくり抜くため、発覚時には構造材が深刻なダメージを受けていることがあります。

イエシロアリ

ヤマトシロアリよりも乾燥した木材にも適応できる種で、コロニー規模は数十万匹に達することもあります。静岡県内では沿岸部・温暖な平野部で見られる傾向があります。6月から7月に羽アリが出現することが多く、4月の時点ではまだ地中深くで活動しています。ただし、被害の規模はヤマトシロアリよりも大きくなりがちです。


被害を受けやすい家の特徴

床下の換気が悪い住宅

シロアリは「水分」「木材(セルロース)」「暗所」の3条件がそろった場所に集まります。以下に該当する住宅は特に注意が必要です。

築年数が古い木造住宅

昭和40〜50年代に建てられた木造住宅の多くは、現在のような防蟻(ぼうぎ)処理が施されていません。静岡市葵区・駿河区・焼津市・藤枝市などの旧市街地には築30年以上の住宅が多く残っており、リフォームの際に初めてシロアリ被害が発覚するケースが少なくありません。

床下の換気が悪い住宅

床下の湿度が高い状態が続くと木材が含水し、シロアリにとって格好の餌場となります。建物周囲に植木や物置が密接していると通気口がふさがれやすく、湿気がこもりがちです。伊豆半島の山間部では、地形的に湿気が溜まりやすいエリアも存在します。

過去に水漏れや雨漏りがあった住宅

配管からの漏水・屋根や外壁からの雨水浸入があった住宅は、木材内部が長期間にわたって湿潤状態に置かれた可能性があります。補修が完了していても木材内部の乾燥が不十分な場合、シロアリに狙われやすい状態が続いています。

土台が地面に近い・基礎が低い住宅

床高が低い住宅は床下作業スペースが狭く、点検が行き届きにくいうえ、地中から侵入するシロアリの移動距離が短くてすみます。古い農家建築や増改築を繰り返した住宅で多く見られます。

浴室・洗面所・キッチン周辺

水まわりは常に湿気にさらされる環境であり、シロアリの初期侵入ポイントになりやすい場所です。ユニットバスの点検口が少ない・浴室の防水処理が劣化しているといった住宅では、内部への侵入が確認されるケースが多くあります。

庭に朽ち木・廃材・切り株がある住宅

庭に放置された古い木材や切り株はシロアリの巣になりやすく、そこから住宅の土台へ向かって蟻道(ぎどう)が延びることがあります。静岡県内の農村地帯や山間部では、薪や廃材を庭に置くケースが多く、注意が必要です。


シロアリ被害の早期発見ポイント

シロアリ被害の早期発見ポイント

シロアリは木材の内部から食い荒らすため、表面からは異常が見えにくいのが特徴です。しかし、以下のサインを見逃さないことで早期発見につながります。

床のきしみ・沈み込み

フローリングや畳を歩いたときに以前より沈む感触や、特定の箇所でギシギシと音がするようになった場合は、床下の木材が内部から食われている可能性があります。

木材を叩いたときの空洞音

柱・敷居・鴨居などを拳や木槌で軽く叩いたとき、本来は「コツコツ」と詰まった音がするはずが、「ポコポコ」と空洞を感じる音がする場合は内部に食害がある疑いがあります。

蟻道(土のトンネル)

シロアリは光と乾燥を嫌うため、基礎の側面・コンクリートブロック・配管沿いに土と唾液で作ったトンネル状の通り道(蟻道)を作ります。1〜2cm幅の土の帯が基礎に沿ってのびていたら要注意です。

4月〜5月の羽アリの発生

窓際・照明の周り・浴室など室内に突然、黒褐色または黄褐色の羽アリが大量発生した場合は、床下や壁内のコロニーから羽アリが分飛したサインです。羽アリと蚊柱(かばしら)・クロアリの羽アリを混同するケースがありますが、シロアリの羽アリは前後の翅(はね)がほぼ同じ大きさである点が特徴です。

木くずのような粒状の排泄物

窓枠・押入れ・床下収納の周辺に細かい木くず状の粒が落ちている場合は、乾材シロアリによる食害の可能性があります。


シロアリ被害を防ぐための予防策

シロアリ対策は「侵入を防ぐ」「環境を整える」「定期的に点検する」の3本柱で進めることが基本です。

床下の換気・通気口の確保

床下の湿度を下げることが最大の予防策です。通気口の周囲に物を置かず、定期的に換気口が詰まっていないか確認してください。既存の換気口だけでは湿気の排出が不十分な場合、床下換気扇の設置が有効です。

防蟻処理(バリア工法)の定期施工

土壌処理および木部処理による防蟻施工は、5年を目安に再施工することが推奨されています。薬剤の効果は年数とともに低下するため、新築時に施工を受けた住宅も定期的な更新が必要です。

ベイト工法の活用

地中にベイト剤(毒餌)の入ったステーションを設置し、シロアリがコロニーごと駆除される仕組みです。薬剤を建物内に散布しないため、小さなお子さんやペットがいるご家庭にも適しています。

朽ち木・廃材・切り株の撤去

庭に放置している古木・廃材・植木の切り株は早めに撤去し、シロアリの発生源を敷地内から排除することが重要です。薪を保管する場合は地面から離した棚の上に置き、直置きは避けてください。

水まわりの定期点検とメンテナンス

浴室・洗面所・キッチン・給湯器まわりの配管から水漏れが生じていないか、定期的に点検してください。タイル目地のひび割れ・コーキングの劣化は早期に補修することが予防につながります。

専門業者による定期調査

専門業者による定期調査

一般の方には見えにくい床下・壁内・基礎部分を専門家が直接確認することで、初期段階の被害を発見できます。5年に1度の防蟻施工に合わせた点検が理想ですが、気になる症状がある場合は時期を問わず相談することをおすすめします。


シロアリ駆除の費用・作業期間の目安

項目内容
調査・点検無料〜数千円(業者による)。床下・基礎・木部を目視および器具で確認。所要時間は1〜2時間程度。
バリア工法(土壌・木部処理)一般的な木造2階建て(延床面積100㎡前後)で10〜20万円前後。施工時間は半日〜1日。
ベイト工法初期設置費用+年間管理費用の形態が多い。管理契約期間は2〜5年が一般的。
保証期間施工後5年保証が業界標準。保証期間内に再発した場合は無償再施工。
再施工の目安5年ごと。薬剤の効果持続期間を超えたら更新が必要。

※上記はあくまで目安です。床下の形状・被害範囲・使用薬剤によって費用は異なります。正確な費用はお見積もりにてご確認ください。


よくある質問(FAQ)

Q1. 4月に羽アリを1匹だけ見ました。シロアリですか?

A. 1匹でも室内で羽アリを見かけた場合、床下や壁内にコロニーが存在している可能性があります。羽アリはコロニーが成熟した証拠であるため、早めに専門業者による点検を受けることをおすすめします。なお、クロアリの羽アリとシロアリの羽アリは見た目が異なります。シロアリの羽アリは前後の翅がほぼ同じ大きさで、触角がほぼ直線状という特徴があります。

Q2. 新築住宅でもシロアリ被害は起きますか?

A. 新築時に防蟻処理を施した住宅でも、薬剤の効果が5年前後で低下するため、それ以降は被害のリスクが高まります。新築から5〜10年を経過した住宅は、防蟻処理の再施工と専門家による点検を検討してください。

Q3. 自分でシロアリ駆除はできますか?

A. 市販の薬剤による部分処理は可能ですが、床下全体・土壌・木部に対する適切な濃度・範囲での施工は専門知識と機材が必要です。目に見えない内部の被害状況を把握できないまま表面だけ処理しても根絶にはならず、被害が拡大するリスクがあります。専門業者による調査・施工をおすすめします。

Q4. 静岡県内であればどこでも対応してもらえますか?

A. 株式会社あおき消毒は静岡市・浜松市・沼津市・三島市・富士市・伊豆市・伊東市・熱海市・下田市・御殿場市など静岡県全域を対象に対応しています。お気軽にご相談ください。

Q5. シロアリ調査だけでも依頼できますか?

A. はい。まず無料・有料に関わらず調査のみのご依頼も承っています。「床がきしむ気がする」「羽アリを見た」といった段階でもお問い合わせください。


まとめ:4月はシロアリ対策のスタートライン

静岡県では4月の気温上昇とともにシロアリが活動を再開し、特に羽アリの分飛が始まる4月下旬から5月は被害発覚のピークとなります。床のきしみ・羽アリの発生・蟻道の発見など、少しでも気になるサインがあれば、早めに専門業者への相談をおすすめします。

シロアリ被害は放置するほど修繕コストが大きくなります。定期的な点検と適切な防蟻処理により、大切な住まいを守りましょう。

株式会社あおき消毒は、静岡県知事登録の建物ねずみ・昆虫等防除業者として、静岡県全域でシロアリ調査・防蟻施工・駆除に対応しています。公益社団法人日本ペストコントロール協会加盟、有資格者による施工で、5年間の再発保証付きです。4月・5月のシロアリシーズンは調査依頼が集中しますので、お早めにご連絡ください。

静岡県のシロアリ被害・羽アリ発生でお困りの方へ

株式会社あおき消毒では、静岡市・浜松市・沼津市・三島市・富士市・伊豆市をはじめ静岡県全域でシロアリ調査・防蟻工事を承っています。まずはお気軽にご相談ください。

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