ハクビシンの駆除方法

ハクビシン

ハクビシンの駆除方法の基本は、「追い出してから侵入口遮断」もしくは「捕まえてから侵入口遮断」のいずれかです。そもそも駆除に関する基本概念から、これらの具体的な手法までをご説明したいと思います。

ハクビシンの駆除

様々な迷惑行為を行うため、発生すれば駆除する必要があります。また、ハクビシンは害獣として認識されており在来種の生態系を崩す恐れがありますが、勝手に捕獲して駆除することは禁止されています。それは、鳥獣保護法で守られている動物に該当するからです。ハクビシンは特定外来生物に指定されていません。
ハクビシンが外来種だと認められていれば、生態系を崩す可能性があるため、特定外来生物に指定されていたでしょう。しかし、ハクビシンは外来種なのか 日本の在来種なのか現在においてはに明確にされていません。
特定外来種に指定されれば如何様にも駆除できるのですが、そうだとはっきり言い切れない現状があるからこそハクビシンは鳥獣保護法で守られている存在となっています。ただし、ハクビシンによる被害で困っている場合などにおいては、各自治体において所定の申請手続きを踏むことにより駆除することが可能です。

・住処から追い出す

ハクビシンの家屋からの追い出しには天井裏・床下などに燻煙剤を焚き、煙を蔓延させたり、木酢液・ハッカ油などの嗅覚忌避剤を散布します。煙や忌避剤を脱出口から遠い場所の狭い隙間などから順に散布していくことが重要です。

ハクビシンが嫌がる事を機械的に行います。「音」「光」等を使用します。
天井裏や床下の構造、脱出口の場所を考慮しながら作業を行います。

天井裏に登って直接追いかけ回して追い出すこともあります。

・捕獲する

捕獲作業を行うには、まず都道府県または市町村の保健所、都庁、県庁、市役所、農業振興センターなどの担当部署に「有害鳥獣駆除の申請」を行うことが必要です。申請には所定の用紙3~4枚に、被害状況や捕獲予定頭数、捕獲の期間、何処で、何を使い、何のために捕獲を行うのかなどを詳しく書き込み、場所によっては被害状況を写した写真などを添えて提出します。
書類提出後、2~4週間で許可が下りますので、担当部署で説明を受けて、捕獲がやっとできるようになります。この駆除申請は、被害に遭っている方が申請することになっています。
捕獲の方法には、素手や虫取りアミのような物で捕まえる「手取り」、 鉄砲や改造した空気銃などで射殺する「射殺駆除」、檻カゴや虎バサミなどで捕まえる「ワナ捕獲」の3種類がありますが、主に「ワナ捕獲」の方法を用います。ただし、このワナ捕獲を行うには国で定められた資格を所持している必要があります。
その資格が狩猟免許です。申請書に記載されている決められた期間内に捕獲カゴを床下や天井裏、家周りに設置して捕獲を試みます。設置後は5~10日周期で確認を行います。捕獲期間が満了しましたら、速やかに捕獲カゴを回収して、駆除の状況報告を担当部署に書面にて報告をし、完了となります。このように、捕獲には各種申請手続きや必要資格の保有など様々なハードルがあることをご理解頂ければと思います。

・侵入経路をふさぐ

家の一部をハクビシンの棲家にさせないために、侵入経路を塞ぎましょう。ハクビシンの生態を知れば、侵入経路もわかります。家の周り・納屋・屋根付近に、隙間・穴を確認してください。隙間・穴は、ハクビシンにとっては玄関のようなものです。ハクビシンは顔1個分入る隙間(12センチ×6センチ)があれば、簡単に侵入できます。
隙間・穴から侵入したハクビシンは、屋根裏・天井裏・軒下・納屋のいずれかを棲家にするでしょう。また、ハクビシンが棲家を選ぶ基準は、餌場が近い・人間にバレにくい・冬は温かい・暗くて落ち着く場所を選びます。隙間・穴があれば金網で塞いで、ハクビシンを侵入させないことです。

・嫌いな匂いで入らせない

住宅で使用すると自分たちが臭いが気になって通常の生活が出来なくなる可能性がありますので、注意が必要です。

ハクビシンは嗅覚に優れており『強烈なニオイ』や『刺激物のニオイ』が嫌いです。ハクビシンの生態を知り尽くしたメーカーが作った、『ハクビシンなぜ?逃げる?』という商品があります。唐辛子入りのパックをロープ等で吊るして、ハクビシン対策をするグッズです。雨・湿気にも強く効果は約1年持続します。他にも、ハクビシンが嫌いなニオイは、ニンニク・石油系のニオイです。ニンニク・石油系のニオイを活用した、ハクビシン対策が有効的であると言えるでしょう。

・光と音で対応

明るい光り・音を出してくれるグッズを使うと、ハクビシンを撃退できます。ハクビシンは夜行性です。明るい光りを嫌がる生態のため、LEDライト等で照らすと逃げていきます。また、ハクビシンは音も苦手な生態です。爆音・車や銃の音・動物の鳴き声等を出すと近寄りません。ハクビシンの生態に基づいて、光り・音で撃退するグッズが市販されています。ソーラータイプで防水機能付き等、野外に設置できるグッズも多いです。

・電気柵での対応

電気柵は人間が触れてしまって事故になる可能性があるので最新の注意が必要です。

ハクビシン対策に電気柵は効果的です。賢い生態であるハクビシンでも、電気柵にはかないません。ハクビシンが電気柵に触れると、全身に不快な衝撃が走ります。そうすると、二度と不快な思いはしたくないと学習して近寄ってきません。賢いハクビシンは学習能力に長けています。電気特有のビリビリ感を味わえば、忘れることはないでしょう。
なお、電気柵はただ設置すれば良いわけではありません。注意点の1つ目は、『電気柵の周辺にある木は剪定する』ことです。ハクビシンは運動能力が優れているため、電気柵の周りに木があると登ります。そして、電気柵の中に浸入して作物を食べるため、あまり意味がありません。注意点の2つ目は、『電気柵の周辺にある草は刈る』ことです。草があると漏電する可能性があります。漏電すると電気柵の効果が落ちるため、必ず草は刈りましょう。

このように、ハクビシン駆除等の方法は様々な手法が存在します。侵入されないための策を講じることなどは個人でも対応可能と思われますが、捕獲をするとなると資格が必要となったり申請書が煩雑であったりします。

専門的な知識や経験を有していないと抜本的な解決にはならないため、専門業者へと相談されることをおすすめします。

ハクビシンの被害に遭われておられる方々に対して、少しでもこの記事が役に立てていれば幸甚です。

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