コウモリによる建物被害

アブラコウモリが家に住み着くことにより、私たちの建物へ様々な被害を発生させる原因ともなってしまいます。ここからはそんなアブラコウモリについて、詳しくご説明したいと思います。

・アブラコウモリ

アブラコウモリは非常に小型のコウモリとなっています。体長は4cmから6cm、体重は5g〜10gと、1円玉10枚程度の重さであることが分かります。こうもりには翅がありますので、羽を広げると約20cmほどの大きさとなります。体毛は黒い褐色や灰褐色、茶色であることが多いようです。
アブラコウモリは市街地を中心に、色々な場所に住んでいます。東京などの都市部にも数多く確認されており、夕方にはよく空を飛んでいるのを見ることができます。人間の家のない山間部などに住むことはほとんどないようで、自然の洞窟などに住んでいた記録も少ししかないことから、どちらかと言うと都市部を中心に生息しているコウモリと言えるでしょう。アブラコウモリは建物の次のような場所によく住み着ていることが確認されています。

・アブラコウモリ生息場所

・瓦の下
・羽目板と壁の間
・戸袋の中
・天井裏
・換気口

アブラコウモリは単独で住み着いていることはまずありません。数頭単位から多い集団ともなると数十頭単位で住み着いてしまうのです。暗くなってから行動する夜行性であり、日没後の2時間が最も活発に活動する環境となっています。

・アブラコウモリの餌

アブラコウモリの主な餌は小さな昆虫類です。具体的には、蚊・ユスリカ・蛾・ヨコバイなどが挙げられます。東京などの都市部においては、汚れた川に大量発生するユスリカがコウモリの主たる餌となっています。
このほか、ウンカや甲虫などを食べることも確認されています。街灯など、虫の集まる場所をヒラヒラと不規則に飛び回り、口で直接昆虫を捕食します。個体差はありますが、多ければ一晩に300匹もの虫を捕食するとも言われています。これだけ大量に捕食することから、コウモリからは大量の糞が発生します。

・糞による被害

コウモリから発生した大量の糞が建物に対して悪影響を及ぼすこととなるのです。アブラコウモリのフンは5mm〜10mmほどの大きさです。ネズミのフンとよく似ていますが、アブラコウモリは昆虫しか食べないのでもろく崩れやすいのが特徴的です。
アブラコウモリは先述したように、一晩で300匹もの虫を捕食するにも関わらず、身体を軽く保てるよう消化も早いので、毎日すごい量の糞が発生します。また、アブラコウモリは集団で家に住み着くことから、一匹ですらこれだけの量の糞となるのですから、それが集団ともなると尋常ではない糞が発生してしまいます。壁面やコウモリが頻繁に出入りする所には尿のシミも出来始めます。

アブラコウモリ寿命等

また、アブラコウモリの繁殖力は非常に強いです。生まれてから10ヶ月ほどで繁殖可能になり、7月初旬に1〜4頭の子供を産みます。生まれた子供は30日ほどで離乳し、巣から旅立っていきます。断熱材のある屋根裏などはコウモリにとってはとても快適な巣となってしまいます。このような環境であると、コウモリは爆発的に繁殖してしまうことも可能性としては考えられます。なお、アブラコウモリの寿命は雄で3年、雌で5年程度となっています。
他のコウモリと比べるとやや短命と言えるでしょう。特に雄は3年を経たず1年ほどで死んでしまうことが多いようです。雄の性質上、寿命ではなく1匹で行動することが多いため、天敵に襲われやすくなるからです。コウモリが屋根裏や壁面に住みついてしまうと騒音の原因ともなりますし、糞による悪臭も発生してしまいます。また、糞により建物の素材の劣化が進んでしまうことも想定されることから、せっかくのマイホームの寿命が短くなってしまうのです。
せっかく買ったマイホームを大事に維持管理するためにも、コウモリが家に住み着かない環境を構築し、仮に住み着いてしまったとしてもすぐに駆除することが極めて重要であると言えるでしょう。

コメント

ご相談は通話で!
タイトルとURLをコピーしました