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(株)あおき消毒 代表取締役・(社)日本有害生物対策協会 理事
業界に入って32年の経験と最新知識を融合させた施工をいたします。
PCO技術者1級・しろあり防除施工士・毒劇取扱責任者・狩猟免許等、多数の資格保有。

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シロアリの駆除方法等

ヤマトシロアリ シロアリ
ヤマトシロアリ

シロアリによる建物を含む各種被害については前述のとおりです。住宅内にシロアリがいることがどれほど危険であるかはご認識頂けたと思います。ここからはシロアリの駆除方法等についてご紹介したいと思います。

●シロアリが発生した場合の対処法について

ヤマトシロアリであればゴールデンウィークの前後あたり、イエシロアリであれば6~7月ごろに羽アリが一斉に飛び出す傾向にあります。羽アリは、玄関や風呂場などから飛び出すことが多くなっており、飛来する数は多いときで数万匹にも達すると言われています。このように、数匹ではなく、何万匹となって飛来する羽アリに対しての対処法は、掃除機で吸引するのが効果的です。羽アリは様々な個所から飛び出すのではなく、羽アリが飛来する時期にのみ作られる群飛孔と称される穴から飛び出して来るのです。
そのため、羽アリが出てきている場所を中心として一気に吸い取って駆除することが可能となっています。吸い取った後は適切に処分することが可能です。なお、羽アリの多くは吸い込まれた際の衝撃で死んでしまいますが、仮に生存していたとしても掃除機の中では水分を取ることができないため、24時間以内には死んでしまいます。従って、すぐに掃除機の中から取り出すと、またすぐに飛来してしまいますので丸1日以上は掃除機の中で放置した後に処分することを強くおすすめします。
殺虫剤なども羽アリ対策には有効ですが、殺虫剤を噴霧すると殺虫剤の油でベトベトになった羽アリの死骸や翅を掃除するのは非常に大変であることから、実務上は掃除機による吸引が良いと言えるでしょう。
また、イエシロアリは夕刻に羽アリが飛び出す習性がありますので、夜間ならではの対応策をご説明したいと思います。羽アリは翅の付いている状態の時は、光に向かって飛ぶ性質があるため、室内の蛍光灯など灯りに群がる傾向にあります。そのため、室内で飛び出した場合は、室内照明などの光源を絶ったうえで窓を開けて外側になるべく光量の大きな懐中電灯などの光源を用意します。そうすることで、簡単に室内に飛び回っている羽アリを外へ誘引することができます。室内に残った羽アリは掃除機で吸い取ることができます。
また、羽アリが飛び出す期間は数日だけと限定的です。そのため、羽アリが出なくなったのでシロアリがいなくなったと誤認してしまうこと多々があります。しかし、実際には見えない部分で大量のシロアリによる被害は確実に拡大し続けています。羽アリの時期は、唯一シロアリ自らが私たちの目の前に姿を現す機会でもあることから、この絶好の機会を利用して駆除し尽くすことが重要であると言えるでしょう。

●シロアリ駆除と対策について

シロアリ駆除を行う際は、基本的には殺虫剤による薬剤を使用して駆除します。シロアリは殺虫剤を吹き付ければ容易に駆除することが可能ですが、集団で生息していることと見えていないところにも数多くのシロアリが生息していることも相まって、素人では対策が困難であると言えます。そのため、専門の知識がないと完全に駆除するのが難しいとされています。
シロアリ駆除の作業は室内だけでなく、床下での作業も必要になることがあります。床下は釘が出ていたり、石が転がっていたり、ムカデなど昆虫類が発生していることも十分想定されます。そのため、服装や薬剤を使用する場合における適したマスク等の保護具を着用する必要があるのです。また、シロアリ薬剤を取り扱う際には、市販されているものでは使用上の注意点などもあることから、熟読の上ご使用されることをおすすめします。
また、具体的な殺虫剤としては、次のようなものが挙げられます。

  • エアゾール剤

スプレー式であることから、非常に容易にシロアリを駆除することが可能です。しかし、スプレータイプであるエアゾールは内容量が多くありません。しばらくすると噴霧できなくなってしまうことから、広範囲への駆除作業や予防処理には向いていないといえるでしょう。エアゾール剤を使用する際は、部分的な駆除の場合においてご使用されることをおすすめします。

  • 液剤

液剤には、原液で使用するものと水で希釈して使用するものの2パターンがあります。こちらの液剤では、散布できる量が多いことから駆除だけに限定されるのではなく、シロアリの活動を抑制することを目的とした予防処理にも向いていると言えるでしょう。なお、液剤を散布するためには、別途で噴霧器が必要となります。市販されている液剤はピレスロイド系のものが多く、この成分に対してシロアリや多くの虫は忌避することとなります。散布した際にシロアリが駆除されず逃げてしまうことがありますので、最大限の効果を発揮するためにはシロアリが生息する場所を見極めたうえで、的確に散布するなど技術と経験などが必要とされます。

  • 粒剤

粒剤の使用用途は、シロアリを駆除するのではなく、あくまで予防措置としてとして使用します。液剤に比べると臭いの問題は解消されますが、散布作業が長くなるといった側面もあります。 

  • ベイト剤(設置型タイプ)

シロアリ駆除用の置き型ベイト剤は、シロアリにをエサを食べさせることにより、巣から丸ごと駆除する毒餌剤です。簡単に言うと、ゴキブリ退治で使われるホウ酸団子のシロアリ版といったイメージです。ベイト剤は駆除だけ留まらず予防措置としても使用できることから、使用するシーンが大きいと言えるでしょう。なお、ベイト剤は一般の方でも使用できる簡易なものが市販されていることから、手軽に入手することができます。ベイト剤の性質上、シロアリに食べさせなければ効果は発揮できないため、シロアリの活動している適切な場所に設置する必要があります。個人でシロアリ駆除を行うのであれば、シロアリ用ベイト剤というものも市販されています。成分の安全性が高くまた作業も簡易であることから、こちらの使用がおすすめです。

●シロアリ駆除を実施するうえでの注意点

シロアリは空気の流れを嫌う性質があることから、シロアリが通るトンネルや隙間を蟻土と称されるもので塞ぎながら移動しています。シロアリが生息している個所が特定できれば、どの程度シロアリの被害が進行しているか把握する必要があります。全体に満遍なくという訳ではなく、必要な箇所のみに対して薬剤にて駆除するのです。また、シロアリは人目に触れない場所を移動し、建物への被害を拡大させてしまいます。そのため、駆除作業というのは建物の構造、被害状況・生息密度などを適切に考慮し、生態にあった駆除を実施しなければならないため、素人では非常に困難な作業と言えるでしょう。
目の前にシロアリが発生しているので、その「点」に対する処置し自分で行うことは可能であったとしても、家全体に巣くうシロアリに対して「面」として対応するためには、やはり専門的な技術や経験などに基づく知見が必要になると言えるでしょう。自分でシロアリ駆除を実施するとイニシャルコストは安く済みますが、シロアリの完全駆除は実施できていないことを考慮して駆除をされることをおすすめします。前述したとおり、最終的には侵入したシロアリをすべて駆除することがシロアリ駆除の絶対条件です。ヤマトシロアリのように駆除を失敗するとコロニーが別れてしまうことがあったり、イエシロアリのように巣が自分の敷地外にある場合も想定されるため、全ての駆除は非常に困難を極めます。
駆除対象となるシロアリが、イエシロアリである、これまでに何度か駆除に失敗したが繰り返し発生している、至るところでシロアリの被害が生じているなどの事象が発生している場合などは、抜本的な解決をお望みであるのであれば、イニシャルコストは高くついてしまいますが、やはり専門家に任せる必要があることもご認識頂ければと思います。

●シロアリ駆除を専門家に任せた方が良い理由について

前述したように、一過性の対処であれば素人でも駆除することは可能ですが、家屋内における全てのシロアリを駆除するという点においては素人の手にあまる事態と言えるでしょう。こう言い切っているのにはいくつかの理由が存在します。

  • 駆除できたと勘違いしてしまう

シロアリは数万匹以上の大群で集団活動しているため、駆除するためにはその集団の根絶が必要不可欠です。被害個所にシロアリが見えた場合、あくまでそれは集団の極一部であることから氷山の一角に過ぎません。被害箇所に殺虫剤を処理すれば、そこにいる集団は駆除することが可能です。一旦、駆除できたように見えますがシロアリの集団の大半は見えない部分で活動しているため、完全に駆除できていないのです。
また、市販の殺虫剤の中には、成分に忌避作用がある殺虫剤もあります。これは、簡単に言うと駆除したわけではなく、その場から一旦移動していなくなっただけに過ぎません。忌避作用を持つ殺虫剤を使用すると、その場所からいなくなり駆除できたように見えますが、実際には寄り付かなくなっただけで他の個所で被害を拡大室付でいます。こういった忌避成分による部分的な処理は、集団で活動していたシロアリをバラバラにしてしまう可能性があり、完全駆除をより難しくしてしまう可能性がありますので、注意して使用する必要があります。

  • 完全駆除には専門知識が必要

シロアリを完全に駆除するには、シロアリの生態や行動に関する知識が求められます。また、前述したように忌避剤を使用してシロアリを拡散させてしまうことを目的としておらず、駆除することを目的としていることから、駆除するための薬剤の知識についても求められると言えるでしょう。
これらをより効果的に使用するためには、多数の専用道具が必要になることもありますし、薬剤によっては天然由来ののであれば人体に悪影響をもたらさないですが、種類によってはアレルギー症状などにより人体に悪影響を与える危険なものもあることから保護具も必要となります。このように、シロアリを完全駆除するためには専門家の知識や経験による知見に基づいてシロアリ駆除を実施する必要があるのです。

  • 危険を伴う作業

前述したように、薬剤が人体に悪影響を及ぼす危険性がある可能性があることから危険な作業と言えます。また、シロアリは人目につかないところ活動拠点としていることがほとんどです。それは、天井裏や床下といった、本来人が居住するスペースではなく建物を構成するうえで必要となっている場所にシロアリが巣くっていることが想定されます。もちろん、床下などでは人が立つだけのスペースが書くわされていないことから匍匐前進する必要もありますと、ムカデなどの虫により怪我をする場合もあります。
また、天井裏では人が入ることを想定していない場所であり、かつ高所でありますので、より一層危険な場所での駆除作業が求められます。このように、シロアリを完全に除去するためには非常に劣悪な環境下においてシロアリ駆除を行う必要がありますので、このことからも素人が簡単にシロアリを完全駆除することは困難であることがご理解頂けたと思います。

まとめ

ここまで、シロアリ駆除についてご説明をさせて頂きました。シロアリとは、その生態からもご理解いただけるように非常に厄介な害虫と言えるでしょう。また、一度シロアリが発生したならば簡単に駆除することは困難であると言えます。シロアリ被害とは、私たちが苦労して手に入れたマイホームなどを早ければわずか数年で使い物にならなくなるほどの甚大な被害をもたらすものです。確かに、専門家にシロアリ駆除を依頼すると数十万円と言うシロアリ対策費用を要求されるケースもあります。
しかし、逆説的に申し上げると数十万円の投資でマイホームなどを守ることが出来るのです。シロアリ被害が建物の建て替えをしなければいけないほどとなると、その被害総額は数千万円に上るでしょう。そう考えると、数十万円のシロアリ駆除に関するイニシャルコストは非常に経済的であると言えるのではないでしょうか。
このことからも、シロアリを発見した場合においては、迅速かつ適切に対処する必要があります。シロアリ被害に遭われている皆さまにおかれましては、早期発見は被害は減少しますので一刻も早くシロアリ駆除をされることを強くおすすめします。

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